生活復帰へのサポートを!交通事故被害者への支援内容について解説

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交通事故で負った傷害は、身体の後遺症だけでなく精神疾患を抱えることにも繋がり、今後の生活に様々悪影響を及ぼす深刻なものです。

また、被害者の家族・遺族への被害も大きく、彼らが受ける精神的・経済的な打撃も計り知れません。本項では、交通事故被害者が受けられる支援内容や、被害者のサポートを行う支援機関について紹介します。

交通事故がどのような被害をもたらすのか

道路交通事故は非常に多い出来事であり、その被害者となる人間を総計すると加害者の何倍にもなります。にもかかわらず、交通事故の加害者に対する注目は大きいものの、被害者に対する支援・ケアについて取り上げられることは多くありません。

交通事故の被害者は、事故の後遺症を患ったり、強い恐怖体験によって精神疾患を抱えたりする事になり、事故の後も苦痛を受けながら生活しなくてはならないのです。

また、交通事故の被害を受けるのは、事故に巻き込まれた当事者だけではありません。例えば、被害者が事故による後遺症で要介護状態となった場合、その負担を受けるのは被害者の家族です。また、交通事故で被害者を亡くしてしまった場合、遺族にとっては大変な精神的苦痛となり、治療の困難な精神的症状が出現するケースも珍しくありません。

さらに、世帯主など生計の中心者を亡くしたとあっては、今後の生活も苦しくなってしまいます。このように、交通事故の被害は被害者本人だけでなく家族・遺族にも影響を及ぼす甚大なものであり、広い範囲の支援を行わなくてはならないのです。

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交通事故被害者への支援を行う機関

交通事故被害者への支援は、警察庁や国土交通省などの公的機関や、病院・支援センターなど各地域の医療機関、法人が運営する相談センターなどの民間機関が行っています。警察庁では交通事故被害者が抱える後遺症・疾患についてのデータや、被害者・遺族への支援に関するレポートなどを公開しています。

国土交通省では窓口機関を設け、無医療・法的機関の紹介から、賠償請求や年金受給などの法的相談を受け付けています。また、国土交通省の管轄には独立行政法人「NASVA(自動車事故対策機構)」があり、介護料受給の相談や生活資金の貸付などの経済支援や、被害者グループへの案内といった本格的なサポートを行っています。

各支援センター・相談センターでは、NPOなどの組織や各地域の福祉団体と連携を取りつつ、被害者グループの結成や生活支援を始めとした幅広い支援活動を行っています。

事故被害による身体的後遺症への支援

交通事故による傷害は、身体機能の低下という深刻な疾患を引き起こします。脳の外傷は身体機能の麻痺や知覚の異常、認知機能の低下といった症状の原因となり、後述する精神疾患に繋がる危険性があります。更に、顔などの目立つ箇所に大きな傷跡が残ったり、手足など体の一部分を欠損するなどの外的な後遺症によって、事故前のような生活を営むのが困難になってしまうケースも多いです。

特に、身体機能の麻痺や手足の欠損や介護が必要になる場合もあり、長期的な入院と介護は精神的な負担をかけてしまいます。このような身体的後遺症を抱えた場合の生活復帰じゃ難しく、心身ともに継続的・全面的なケアが必要になります。

身体的後遺症を抱えた被害者には、医療・支援機関による長期的なリハビリテーションや、専門家による電話相談・カウンセリングなどのケアが勧められます。また、事故の後遺症で要介護状態になった場合は、各地方の障害福祉サービス事業から障害者手帳取得・自立支援給付など、福祉制度に関するサポートも活用できます。

退院後も、各地の医療機関・支援センターに相談すれば、継続的な生活支援と心身ケアを受けることが可能です。

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交通事故で抱えた精神疾患の症状と支援

交通事故に巻き込まれて、生死の狭間をさまよう恐怖は耐え難いものです。その恐怖体験による心の傷は、PTSD・ASD・うつ病・不安障害などの精神疾患として顕在化します。例えば、「事故の時の光景がフラッシュバックする」、「事故を連想させるような物品・場所を避けてしまう」などの症状が発生し、事故体験のトラウマに生活を妨害されている被害者は少なくありません。

生活態度や精神構造にも大きな影響を及ぼし、会話が悲観的・被害的で噛み合わなくなる、突発的な暴力・奇行をしだす、恐怖で外出が出来なくなるなどの外的症状も見られます。このような精神疾患には全面的な精神ケアが必要であり、電話相談・カウンセリングによる継続的支援は勿論、医療・福祉機関を紹介して治療をサポートする支援などが行われています。

被害者によっては、「緊急カウンセリング」のような半ば強引な支援を行う場合もあります。また、支援センターでは、被害者グループを結成・支援して相互支援の場を設けたり、病院・警察への付き添いを派遣するなど、事故後も安心して生活が出来るように復帰支援を行っています。

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被害者の家族・遺族が抱える問題と支援

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被害者の予期せぬ傷害は、家族にも多大な影響を与えます。特に、家族の一員を亡くした遺族への精神的ダメージは深刻で、うつ病・不安障害などの精神疾患を抱えるケースも珍しくありません。生還できたとしても重い後遺症が残ってしまった場合、被害者の介護・付き添いなどの支援は、全て家族が負担することになります。

また、被害者が重症を負った・死亡してしまった場合の経済的過失も被害の一つです。医療費・介護の負担額は大きく、さらに世帯主が傷害・死亡した場合は生活費の問題も抱えなくてはなりません。公的機関や支援センターでは、被害者の家族・遺族への支援も行っています。

精神疾患への継続的な医療支援や、被害者への介護・医療が必要な場合は医療・福祉機関の紹介を受けられる他、今後の生活に関する経済的問題の相談も可能です。また、酔っ払い運転などの「過失致死傷罪」による被害の場合、賠償請求や裁判などの法的問題に関する相談も可能です。

その他、支援センターで結成・連携している被害者家族・遺族の自助グループから、法的・生活的な支援を受けられる場合もあります。

交通事故被害へのケアは「まずは相談すること」が大事

交通事故による傷害から復帰するのは、とても容易いことではありません。それが、例え経済的な被害であったとしても、決して一人で抱え込んではならない問題です。交通事故被害者のための支援センターは日本各地に点在しており、積極的なサポートやボランティアが行われています。

事故被害の当事者になった時に対処できるよう、「まずは医療機関や支援センターに相談することが大事」だと覚えておきましょう。